株式投資を始めたばかりの方に向けて、今回は「IHI（7013）」を取り上げ、その投資魅力を探っていきます。配当金、株価変動、株主優待、さらにトータル・リターンまでシミュレーションを通じて詳しく解説します。
果たして、IHIはポートフォリオに加えるべき銘柄なのか？ そして、著名投資家の観点からはどのように評価されるのか？ 早速見ていきましょう。
目次
今回のシミュレーションでは、以下の条件を基に計算を行います。
- 購入日：2024年10月11日
- 評価日：2025年10月15日
- 購入株数：100株
- 1株あたり購入価格：1,157円
- 合計購入金額：115,700円
直近でIHIの1株あたり配当金は17.14円でした。これに基づき、100株保有していた場合の配当金リターンを計算します。
- 1株あたりの配当金：17.14円
- 100株ベースの配当金：1,714円
- 配当利回り：1.48%
配当金は安定的な収入源であり、投資家にとって重要なポイントのひとつです。
IHIの株価は、2024年10月11日時点の1,157円から2025年10月15日時点で2,887円まで上昇しました。これにより、株価変動リターンは以下の通りとなります。
- 株価取得価格：1,157円
- 1年後の株価：2,887円
- 株価変動額：1,729円（100株ベースで172,900円）
- 株価変動リターン：149%
株価変動は、投資において最も重要な要素のひとつです。投資家は、企業の業績や市場環境などを注視し、株価変動を正確に予測することが求められます。
現在、IHIの株主優待情報はありません。
配当金リターン（1.48%）、株価変動リターン（149%）を合算すると、ＩＨＩの1年間のトータル・リターンは以下の通りです。
- 配当金リターン：1,714円
- 株価変動リターン：172,900円
- トータル・リターン：150.48%
- バフェットの視点：重工分野で高い技術力を持ち、再生可能エネルギー事業への展開も進めています。安定的な収益基盤と将来性のある分野への投資は評価できますが、景気変動の影響を受けやすい点が懸念されます。財務の健全性や市場での競争力を考慮し、長期的な視点で投資価値を見極める必要があります。
- ピーター・リンチの視点：IHIは航空エンジンや再エネ設備など、一般消費者にも理解しやすい“ものづくり”の企業です。世界的な脱炭素や防衛需要の拡大が追い風となり、成長性に期待できます。P/E水準が業界平均を下回る点も注目。中期的な業績拡大を見据えた成長株として検討に値します。
IHIのビジネスモデルは一般消費者には馴染みが薄いですが、社会インフラやエネルギー分野への貢献は理解しやすいでしょう。成長率は鈍いかもしれませんが、業績と株価の乖離に着目し、長期的な成長ストーリーを見極めることが重要です。現場を観察するのは難しいですが、ニュースや業界動向から情報を集められます。
IHI (7013) は株主優待がないものの、株価上昇によるリターンが非常に大きかった銘柄です。社会インフラを支える安定性と防衛関連事業の成長性が魅力ですが、景気変動や政策の影響を受けやすい側面もあります。安定収益を求める投資家には一部組み入れを検討する価値はありますが、高成長を求める場合は慎重な検討が必要です。
- KABUSCOREの編集部です。
皆様に役立つ情報をお届けします！
