この記事では、投資初心者の方に向けて、株式投資に役立つ情報を分かりやすくお届けします。
今回はプリクラで有名なフリュー（6238）に注目し、1年前に100株購入していた場合の配当金や株価変動によるリターンをシミュレーションしました。これを通じて、株式投資の基本的な感覚を身に付けていただければ幸いです。
目次
今回のシミュレーションでは、以下の条件を基に計算しています。
- 株式の購入日：2023年11月21日
- 株式の購入価格：1,274円
- 購入株数：100株
- 株価確認日：2024年11月21日
フリューは、アミューズメント関連機器やプリントシール機（いわゆる「プリクラ」）を中心に展開している企業です。特に若年層をターゲットとしたエンターテインメント分野で強みを持っています。また、スマホアプリの開発や、家庭用ゲームソフトの提供にも力を入れています。
事業特性
- アミューズメント機器事業：市場シェアトップクラスを誇るプリントシール機が中心。
- コンテンツ・メディア事業：スマホアプリやデジタルメディアの提供。特に若者向けコンテンツに注力。
- 家庭用ゲーム事業：ゲームパブリッシングを行い、定評のあるタイトルをリリース。
市場環境と課題
エンターテインメント市場全体がコロナ禍以降回復基調にあるものの、若年層のライフスタイルや遊び方の変化に対応する必要性があります。また、プリクラ市場の成熟化が課題とされており、デジタルコンテンツの拡充が成長戦略の鍵となっています。
フリューの配当金は1株あたり39円でした。100株保有していた場合、総配当金は以下の通りです。
- 総配当金：39円 × 100株 = 3,900円
- 配当利回り：3.06%
配当金は投資家にとって安定的な収入源であり、銘柄選びの重要なポイントの1つです。フリューは3%を超える配当利回りを実現しており、安定感のある銘柄といえます。
1年間のフリューの株価は、購入時点（2023年11月21日）の1,274円から、1年後（2024年11月21日）には1,136円へと下落しました。この株価変動によるリターンは次の通りです。
- 株価変動額：1,136円 – 1,274円 = -138円
- 100株ベースの変動額：-138円 × 100株 = -13,800円
- 株価変動によるリターン：-11%
株価の下落が目立ちましたが、企業の業績や市場動向を長期的に考えることで、新たな投資判断を導き出すことができるかもしれません。
フリューは500株以上保有する株主を対象に、自社製品やポイントサービスを活用した株主優待を提供しています。
- 優待内容：プレミアム優待倶楽部ポイント（カタログギフト）
- 最低投資金額：568,000円（500株以上が対象）
- 優待利回り：0.88%（500株の場合）
- 権利確定月：3月
今回のシミュレーションは100株の購入を前提としているため、優待は適用されません。
配当金と株価変動を合算したトータル・リターンを計算すると、以下のようになります。
- 配当金：3,900円
- 株価変動額：-13,800円
- トータル・リターン：3,900円 – 13,800円 = -9,900円
- トータル・リターン率：-7.94%
トータル・リターンはマイナスでしたが、配当金の安定性や優待内容を考慮すれば、長期的な投資対象として検討の余地があるかもしれません。
フリュー（6238）は、アミューズメント機器やエンターテインメント関連の事業を手掛けている企業であり、特に若年層をターゲットにした製品やサービスに強みがあります。一方で、株価変動リスクが高い点や、成熟化した市場における成長戦略の必要性が課題となっています。
今回のシミュレーションではマイナスのトータル・リターンとなりましたが、安定的な配当金や魅力的な株主優待が特徴であり、長期投資の観点で評価される銘柄と言えるでしょう。
- ２級ファイナンシャルプランナー技能士として、投資をもっと身近に感じられるように分かりやすさ第一で発信します。
